言葉が増えてくるのは１才半ごろ。
いまは数少ない言葉をくりかえし理解していく時期。
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１才をすぎると、早い子は歩き始め、「マンマ」「ブーブー」などの言葉が出る子もちらほら。感情の表現だっておどろくほど豊かになります。要求が通らないとじだんだを踏んで怒ったり、気に入らないことがあるとひっくりかえって泣いたり、仲良しのお友だちにヤキモチをやいたり……。怒る、喜ぶ、反抗する、嫉妬するなど感情はどんどん高度になりますが、そのぶつけ先はやっぱりいちばん身近なママであることが多いのです。けれど、言葉での表現が未熟な1才すぎの赤ちゃんの「泣き」の理由はわかりにくく、ママだって「いいかげんにして！」という気分になることもあります。いったいいつになったら、スムーズなコミュニケーションが� �れるのでしょうか？
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「個人差もありますが、赤ちゃんの言葉が爆発的に増えるのは、だいたい１才半すぎから。その時期になると、『２時間に１語ずつ言葉が増える』と称する人もいるほど、急速にこ増えていきます。１才前後ではまだまだですね」。では１才をすぎたばかりのいまの段階は、どんな状態なのでしょう？
「一般的には、1才前後に『ワンワン』など意味のある言葉がでたあと、4カ月ほど時間をかけて10個程度の単語を自分のものにしていくのです。そしてその間に、それぞれの言葉のもつ意味と使い方のルールにも気づく……１才すぎはそんな時期です」。言葉によるコミュニケーションまでは、まだ数カ月必要なようです。
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究極の「発達」は
自分以外の人とコミュニケーションがうまくとれること。
泣くことはまだ赤ちゃんの心に必要です。
けれど赤ちゃんのコミュニケーションは、言葉以外の部分で豊かに発達しているのだと小西先生は言います。
「たとえば、ママに『ちょうだい』といわれて手の上にポンと積み木を置きますよね。てわたされた積み木は、それ自体が赤ちゃんの言葉なんです。赤ちゃんがトントンとママの背中をたたいて何かを指差せば、『ママ、あれ！』。これはりっぱな２語文です」。この時期の赤ちゃんは、すでに一人の人間としての意志を示そうとしています。それが言葉と� �て口からでないとしても、意志そのものはすでにしっかりと心の中にあって、あらゆる方法で表現しようとがんばるのです。
「人間にとって『発達』の最終目的地は、コミュニケーションがうまくとれること、ではないでしょうか。最初は『泣くだけ』だった表現にクーイングや表情や指差しを取り入れて、最終的には言葉に達します。とはいえ、『泣く』という行為は、赤ちゃんのコミュニケーションにとってまだまだ重要なんです」
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